むらやま徳内まつりの歴史

むらやま徳内まつりの『徳内』とは?

 徳内まつりの「徳内」は、村山市が生んだ江戸時代の学者・北方探検家最上徳内(1755~1836)の名前に由来があります。
 農家に生まれ、学問を志し幕府の医官山田図南に奉公。蝦夷地調査などの専門家として立身出世し武士となり江戸幕府普請役になりました。
 和算・論語研究・産業政策など広範囲に業績を残しましたが、特に幕命を受け9回にわたり実施した蝦夷地(北方領土)探検は、後の北方政策に大きな影響を与えました。
 最上徳内と親交のあったオランダ商館医師シーボルトは、徳内を「18世紀における最も卓越した日本の探検家」と賞賛しています。

友好都市厚岸町

 北方の島々に行くにはどうしても蝦夷地に住むアイヌ民族の協力が必要でした。
 そこで徳内はアイヌの人達と寝食を共にし友好を深め、協力を得て北方探検の偉業を成し遂げたのです。
 その徳内が蝦夷地探検の活動を拠点にしたのが現在の北海道厚岸町であり平成3年に最上徳内がかけ橋となって友好都市の盟約を結びました。

徳内ばやしの誕生

 厚岸町で行われる港まつりでは、「厚岸囃子」があります。
お囃子が山車に乗り、その前で獅子に扮した若衆が一心不乱に踊ります。平成6年の「村山まつり」に厚岸町の「厚岸囃子」を招待したところ、そのノリの良さと迫力に感激した有志が市内各地に呼びかけ「徳内ばやし」が発足しました。
 平成7年、たった3台の山車で始まったまつりも、現在は20あまりの山車が市内各地から繰り出すようになり、山形を代表する祭りへと成長してきました。

徳内ばやしの特徴
 各地域に根ざした団体が中心となってまつりに参加しています。
「厚岸囃子」と同じように踊り手は鳴子を持ち踊ります。特に決まった踊りがあるわけではないので、各団体ごとに創意工夫した踊りを楽しんでいただけます。


徳内ばやしの沿革
平成7年度(1年目)
 厚岸から講師をお呼びして、村山市内の伝統芸能に携わっている8団体を3団体に統合し、徳内ばやしのスタートが切られました。

平成8年度(2年目)
「徳内ばやし振興会」発足


平成9年度(3年目)
まつり団体が9団体に増え、益々徳内ばやしの勢いが加速していきました。


平成10年度(4年目)
村山市全域からの参加を達成、また村山農業高校の生徒も加わりました。


平成11年度(5年目)
1月に亡くなられた初代佐藤健吉実行委員長の後を継ぎ、茨木久弥氏が二代目実行委員長に就任しました。全国スポレク祭のオープニング、全国エアロビ大会など大忙しでした。新幹線開業イベントも毎日のように出演しました。


平成12年度(6年目)
YTS特別番組「おらだの祭り」が放映になり、県内に反響を巻き起こしました。またYBS「旅の見聞録」、NHK「欽ちゃんとしゃべって笑って」、TUY「わが街自慢」などマスコミにも多く登場するようになりました。


平成13年度(7年目)
5月、2回目の浅草寺での「村山市の観光と物産展」続いて7月「うえの夏まつり」に招待され、上野の広小路に徳内ばやしが囃子が鳴り響きました。


平成14年度(8年目)
この頃になると徳内ばやしも安定期に入り、観客数も一段と増え、対外公演が100回を越えるのは日常の事となり、結婚式や各地のイベントに出演依頼が殺到するようになりました。


平成15年度(9年目)
この年から、むらやま徳内まつりが3日間の開催となりました。
21日は前夜祭と言う事で、ふれあい通りに山車を並べ、囃子のみの共演となりました。また駅前の駐車場にも「市民の山車」を設置し、各団体交代で演技を行いました。㈱ステージアンサンブル様のご協力をいただき、本格的なステージ演舞を始めることができました。


平成16年度(10年目)
 村山駅の西口にモニュメント「躍動の像」が完成、4月に落成式がありました。これは村山市の市職員年金者連盟の方々が浄財を募り、市政施行50周年を記念して寄贈されたもので、戸沢の彫刻家・林一太さんが製作し、ブロンズ像に鋳造されたものです。決めのポーズをとる男女二体の像は村山市の象徴となった徳内ばやしの証しでもあります。また、この年よりステージ有料桟敷席(観覧席)の設置を始めました。

平成17年度(11年目)
 夜のみの3日間開催しました。この年から、会場内すべてのごみの分別回収を始めました。
【出場10年表彰団体(3団体) 十日町徳内ばやし 戸沢友遊連 西郷徳内ばやし】

平成18年度(12年目)
 昼の部を開催。村山駅東駐車場で本祭り前の演舞を披露。
【出場10年表彰団体(1団体) 本郷徳内ばやし】

平成19年度(13年目)
まつり当初からの日にち固定開催を改め、金土日の開催へ変更。
観客や出演者に好評でした。
【出場10年表彰団体(1団体) 大久保欅龍会】

平成20年度(14年目)
 二代目実行委員長茨木久弥氏の勇退に伴い、鈴木富造氏が三代目実行委員長に就任しました。
10年に一度行われる、東京都台東区の浅草寺への大わらじ奉納を記念し、制作をしている荒町地区の住民による徳内ばやし共演と同時間に大わらじパレードを企画。
残念ながら雨天のためパレードは中止しましたが、まつりの時間帯に展示している市役所市民ホールを開放。約130人が訪れ、大わらじの大きさに感動していました。
【出場10年表彰団体(4団体) 大倉甑会 ふもと山の神本宮 袖崎洗心会 
  大高根清流会】

平成21年度(15年目)
 15周年を記念して徳内ばやしイメージキャラクターを募集し、「徳内さん」に決定しました。
 また、友好都市・交流都市から「花やしき少女歌劇団(台東区)」「東京よさこい(豊島区)」「よしこの塩竈踊り(塩竈市)」の各団体が出演しまつりを盛り上げてくれました。
 厚岸町からは、町民号でたくさんの町民がまつりを観覧して頂きました。台東区の江戸下町職人による「江戸伝統工芸職人展」も実施し、多くのお客様と交流を図っていました。
【出場10年表彰団体(5団体) 新町徳内囃子連合会 楯山燦燦会 湯沢湯踊会 
  村山農業高校又新連 荒町あ組】

平成22年度(16年目)
 甑葉プラザが5月にオープンし、まつりのメイン会場であるふれあい広場も一部改修がなされました。このハード整備が功を奏し、まつりの賑わいが一層図られました。この年から徳内ばやし振興会が「市民の山車(みんなのだし)」を編成し、多くの観光客のみなさまが飛び入り参加でまつりを体験しました。葵睦会の25周年を記念し、改修した神輿のお披露目を行いました。
【出場10年表彰団体(2団体) 和夏紅音 村山まとい連】

 平成23年度(17年目)
3月に東日本大震災が発生。「がんばろう東北!」と題し、「東北の元気がここにある」のキャッチコピーで、被災地に元気を届けようという想いを込めてまつりを開催しました。交流都市で被災した宮城県塩竈市から多数の市民のみなさまを招待しました。
【出場10年表彰団体(2団体) 馬翔会 楯岡高校桜華蓮】


平成24年度(18年目)
 3日間ともに好天に恵まれ、観客動員数は過去2番目に多い28万人を数えました。
24年度から、徳内ばやし共演前のステージにて、甑葉プラザを利用している各種サークルが出演し、まつりを盛り上げました。
【出場10年表彰団体(1団体) 北町玄武会】

平成25年度(19年目)
 塩竃市長や東京村山会の会長らが応援に駆けつけてくれました。塩竃市からは「よしこの塩竃踊り」のみなさんも含め約90名の方が参加しまつりを盛り上げてくれました。
【出場10年表彰団体(2団体) 戸沢徳内ばやし連合会 颯 山形徳内ばやしMIM】

平成26年度(20年目)
 むらやま徳内まつりは皆様のおかげで20周年を迎えました。初日は荒天のため中止となりましたが、観客動員数は2日間で22万人を数え盛大に開催されました。20周年のお祝いにと「北海道厚岸町」「宮城県塩竃市」「東京都豊島区」のみなさんからお越しいただき一緒に祭りを盛り上げていただきました。また、これまで徳内まつりを支えてくれた方々に特別感謝状が贈呈されました。
【出場10年表彰団体 なし】
【むらやま徳内まつり功労者表彰:個人】
茨木 久彌 氏(むらやま徳内まつり第2代実行委員長)
柴田 平八郎 氏(徳内ばやし振興会初代会長)
佐藤 豊太 氏(むらやま徳内まつり初代事務局長)
【むらやま徳内まつり功労者表彰:団体】
村山地区お祭り商業協会
村山地区交通安全協会

平成27年度(21年目)
 三代目実行委員長 鈴木富造氏の勇退により、新実行委員長に 服部智彦氏が就任されました。20周年の節目を迎え、今後まつりのさらなる振興について、諮問機関となる「むらやま徳内まつり委員会」から「今後のまつりの在り方」について答申がなされ、それをもとに実行委員会内でも議論がなされ、今までの組織体制等の見直しについて今後検討することとなりました。
 まつりは天候が心配されましたが、盛大に3日間開催されました。徳内ばやし共演前のイベントでは、初の試みとして「むらやま徳内まつりカラオケ大会」を行い、山辺町出身
の「青山ひかる」さんをゲストに迎え、10組がステージで美声を響かせました。
 災害相互支援協定都市の「宮城県塩竈市」からも「よしこの塩竈おどり」の披露や、甑葉プラザ前では、塩竈の「マグロ」とつや姫がコラボした『絆のマグロ丼』が観客に振舞われ大変な好評をいただきました。

 【出場10年表彰団体 なし】

平成28年度(22年目)
4月より「むらやま徳内まつり振興会」が設立され、年間を通して活動していく体制になりました。
まつり当日は好天に恵まれ、観客動員数28万人を数えました。
また、村山青年会議所では、今まで徳内まつりに参加した事のない子ども達にまつりの魅力を感じてもらうため「むらやま未来大使」事業を展開。多くの子ども達が市民の山車に参加し、まつりを盛り上げてくれました。
特設ステージを開放し、多くの団体から踊りなどを披露して頂きました。
尾花沢市からは、後日開催される「おばなざわ花笠まつり」のPRに来ていただきました。

【出場10年表彰団体 なし】